もり耳鼻咽喉科

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花粉症対策と治療 2012年度

日本気象協会による2012年予測

さて今年も花粉症の時期が近づいてまいりました。

日本気象協会http://www.jwa.or.jp/によりますと、近畿においては、スギ、ヒノキを合わせた花粉数は大量飛散した前シーズンに比べますとやや少なくなると予測されています。

しかし、過去10年の平均飛散量は、1997~2006年と比較すると、花粉飛散量自体が増加傾向ですので注意が必要です。花粉が少ないことは花粉症の患者様にとってはよいことですが、少なくても症状が出現される患者様はたくさんおられます。そのため症状を抑えるための対策が必要になってきます。

今年の飛散開始は大阪では、2月下旬頃と予測されていますが、今後の気温によって暖冬であれば、早めに飛散が開始する可能性があります。

花粉症の方が、この季節になると自動的に鼻や眼の症状が出現してくるわけではありません。花粉が鼻や眼に入って来なければ、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、眼のかゆみなどの症状は起こらないはずですので、いかに花粉を避けるかが大切だと思います。実際花粉飛散が多くなりますと、お薬だけで症状を抑えるのが難しくなり、この花粉を避けることが大変重要になります。

もり耳鼻咽喉科 花粉症初期療法

花粉症対策について

対策として、大切なことは【1】花粉を避ける(【1-1】外出時の花粉からの回避、【1-2】花粉を家に入れない)、【2】初期療法、です。

【1-1】外出時の花粉からの回避

インターネットや新聞、ニュースの花粉情報を利用して、花粉が多い日はできるだけ外出を避けるのが1番ですが、学校や会社などは、そのような理由で休ませてはくれないと思います。それでは外出時にできるだけ花粉を避けるためには、マスクやゴーグル状の眼鏡の着用が有用です。最近は薬局などで、花粉症用のマスクやゴーグルが多数取り揃えられているようです。普通の眼鏡でもかけないよりはましですが、眼鏡と顔のすきまから花粉が入ってきますので、ゴーグルタイプの方が、眼への花粉進入阻止がより効果的です。マスクもできるだけすきまの少ない密着型のマスクが鼻や口への花粉侵入を防ぎます。(マスクをするとき大事なことは、口だけではなく、鼻も覆うようなマスクをすることが大事です。)

【1-2】花粉を家に入れない

せっかくマスクとゴーグルで花粉を回避しても、外から帰ってきてそのまま家に入ると髪の毛や衣服に着いた花粉を家に持ち込んでしまいます。家に入る前に玄関前で服や髪の毛に着いた花粉を十分に払うことが必要です。服は、ウール製品は花粉が絡みやすいようですので、革製品や化学繊維の衣類がよいとされています。
 花粉を家に入れないためには、飛散時期には窓を開放しないようにしましょう。暖房器具を使うため換気が必要な時は、換気扇を使用したり、窓を開けるときは、飛散の比較的少ない、早朝や夜に換気を行うことをお勧めします。また布団や洗濯物を干すときも注意が必要です。屋内干しが望ましく、布団はこの時期は干すのを控えるのがよいと思われます。

たかが花粉でこんなことまでしたくないと思われるでしょうが、先に述べましたように花粉が体に入らなければ症状は起こりません。花粉から完全に逃げることは確かに無理を思いますが、できるだけ花粉から逃げるというのが、1番の治療だということを理解していただければと存じます。

【2】初期療法

花粉症の薬を花粉飛散の1~2週間前から内服すると、シーズン中の花粉症症状がかなり軽くなると報告されています。時期的には2月初めから内服を始めるとよいとされています。スギ花粉が終わる3月くらいまでの内服になりますが、ヒノキ花粉症もあられる方はもう少し長く内服したほうがよいと思われます。

最近の花粉症の薬は、ほとんど眠気のないものや(個人差はありますが)、症状的にくしゃみ、鼻水がひどいタイプに効く薬、鼻づまりがひどいタイプに効く薬など、薬の選択肢も増えてきました。

よくあるご質問(花粉症の注射治療について)

1回注射すると、花粉症の症状を抑えられる薬があります。これは数週間作用する副腎皮質ホルモンという薬です。炎症反応を強力に抑制しますので、アレルギー性の炎症である花粉症の症状も強力に抑えます。しかしこの薬は、重篤な副作用が生じる可能性があります。長期に体内に存在しますので、その間に重篤な副作用がでてしまうと、なす術がありません。花粉症という生命に危険を及ぼすことのない病気には使用すべきではないと考えております。

同じ副腎皮質ホルモン製剤でも、点鼻など安全に使用できるものもあります。

花粉症だからこの時期は仕方がないとあきらめることなく、一度ご相談ください。あなたに合った花粉症の治療法を一緒に見つけましょう。

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